透析患者さんの多くが便秘症に悩むことはよく言われますが、
実は、
それと同じくらい下痢で悩んでいる人も多いです。
便秘に関してはこちらでも紹介しているので参考になればと思います
ここでは透析患者さんの下痢に関してまとめています。
透析患者さんの下痢の原因は?
あまり印象がないかもしれませんが、
透析患者さんの中には下痢で悩んでいる人も多いです。
その原因としては、
・糖尿病
・下剤
・腸自体の影響
・低血圧
・大腸がん
これらになります。
糖尿病が原因の下剤
糖尿病による自律神経障害ですね
糖尿病からの腎不全、透析導入という人がおおいので、
下痢に悩んでいる透析患者さんがさらに増えてくるかもしれません。
下剤による下痢
これは本末転倒なんですが、
透析患者さんは食事制限や除水の関係で便秘になりやすいです。
その為、ほとんどの透析患者さんが下剤を処方されていると思うのですが、
その下剤によって下痢が引き起こされている場合があります
つまり、
効果が出過ぎているということですね(;・∀・)
この場合は下剤の種類の変更や容量を減らすことを考えたほうがいいかもしれません。
腸自体の影響
ストレスですね。
透析による身体的・精神的なストレスです。特に、いきなりの導入によって透析を受け入れられていない患者さんに多く見られる印象ですね(>_<)
いわゆる、過敏性腸症候群になります。
感染症によって、起こる場合もありますね。
低血圧によるもの
透析中に低血圧になると、トイレに行きたくなります。
これはお腹が緩くなることが原因ですね。
透析中に限らず、自宅でも突然の血圧低下が起きなくもありません。
下痢が起きている時の状況を確認することも大切になってきます。
大腸がんによるもの
大腸がん
これは便秘と下痢を繰り返したりします。
出血が見られる場合は一度、大腸カメラを勧めたいですね
大腸疾患は気が付かない間にどんどん進行しているので、
注意が必要になります。
ちょっとした症状を見落とさないように心がけたいところです。
透析患者さんが下痢が続く場合の注意点
一時的な下痢では問題ありませんが、
慢性的に下痢が続いている場合には
・脱水
・低カリウム血症
・低栄養
これに注意が必要になります。
水様便では脱水傾向になります。
特に夏場の下痢では過剰に水分が減る可能性があるので、脱水に注意が必要になります。
また、下痢の場合、腸内での栄養吸収も難しくなるので、
低カリウム血症や栄養吸収不足が考えられます。
慢性的な下痢の場合、DWの変更も考慮していく必要があります。
いつの間にか、下肢の浮腫が凄くなってたり、
心不全によって、救急搬送される場合もあります。
まとめ
透析患者さんは便秘だけでなく、
下痢にもなりやすいです。
特に、便秘解消のための下剤によって下痢が誘発される場合には
下剤の種類や容量の変更を考慮してあげる必要がありますよね。
その為にも、日々の状態を聞いておく必要があります。
透析患者さんの状態は日々変化していきますので、
週3回来るうちの最低1回は便の性状の確認を行うといいかもしれません。